「QNAP TS-431P」を買ってみた

監視カメラ用に「QNAP TS-431P」を買ってみた。


3年ほど屋外で使用していたHIKVISION(ハイクビジョン)の監視カメラが死亡したので、新たにカメラを購入。ついでにシステム全体を「QNAP TS-431P」でグレードアップすることにした。

購入したもの

QNAP(キューナップ) TS-431P
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巷ではNASと呼ばれている代物で、ネットワーク アタッチト ストレージ (Network Attached Storage)の略称。監視カメラを接続して録画する以外にも、様々な用途に使用可能なストレージ。テレビの録画をしたり、音楽や写真を保存してスマホやタブレットで楽しんだり、単純にバックアップのストレージにしたりと、色々と使えるので一家に一台あると便利。

初心者の方に説明すると、NASというものはパソコンに直接接続して使う外付けHDDとは異なり、パソコンに接続していなくても単体で動作する。例えば、監視カメラで動画を録画する場合はパソコンからNASやカメラの設定を行うが、録画自体はNASが単体で行ってくれる。つまり、パソコンをシャットダウンしてもNASが録画を続けてくれるのだ。外付けHDDではそうはいかないので、監視カメラを導入するのであれば、レコーダーかNASはあった方が良い。

H.View 防犯カメラ 500万画素 (HV-500G2)
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中華製(?)の中では比較的良質なOnvif対応のIPカメラ。うちの環境では基本的にPoE接続で運用するので無線機能は不要。PoEとはLANケーブル一本で信号の送受信と電力の供給が可能な接続方法。つまり、カメラ本体の接続はLANケーブル一本だけで済む。別に電源を取る必要はないが、PoE対応のレコーダーやスイッチングハブが必要。無線接続のカメラは環境によっては不安定になることが多いので、有線接続が可能なら極力有線接続が良い。
Onvif対応のカメラであれば殆どのNASに接続可能なのだが、稀にOnvifに対応していないものがある。レコーダーとカメラのセットで販売されているもの等。この場合、メーカー独自のレコーダーやソフトでしか動作しないので、汎用のNASを使用して録画したい場合はOnvif対応のカメラを選ぶ必要がある。ONVIF(Open Network Video Interface Forum)は、アクシス、ボッシュ、ソニーが立ち上げたネットワークカメラ製品のインターフェースの規格標準化フォーラム。

ちなみに、PoE対応のスイッチはこういうのである。管理人が使用しているのはこれと同じ。

このスイッチハブ、ケチって安物を買うと電源部が貧弱で長いLANケーブルで接続したりすると電圧不足でカメラが起動しなかったり不安定になる。まぁ使えれば何でも良いのだが、不安な方はメーカー製のしっかりしたものを買った方が良いと思う。このバッファローのスイッチだと、20mケーブル+LANコンセント+20mケーブル、合計40mの長さのLANケーブルでも、問題なく稼働している。ノイズ対策はある程度した方が良い。LANケーブルを通線するときは、コンセントの配線からなるべく離す等。

Western Digital Blue 内蔵HDD 3.5インチ スタンダードモデル 6TB
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ハードディスクドライブ。説明するまでもないだろうが、データを保存するハードである。容量とグレードで価格はピンキリ。間違えて2.5インチを買わないように。まぁTS-431Pは2.5インチにも対応しているので取り付けられるが、パフォーマンスは3.5インチに比べると落ちると思う。

Western Digitalの場合、NASで使用するHDDは本来であればスタンダードモデルのブルーシリーズではなく、NAS専用モデルのレッドシリーズが好ましい。ブルーシリーズよりレッドシリーズの方が耐久性で優れている。まぁ壊れるときは壊れるので、今回はコスパに優れるブルーシリーズの6TBを選んだ。レッドシリーズは24時間365日連続稼働を想定しているHDDなので、お金があるならレッドシリーズが良い。

TS-431PはHDDが4台搭載可能なので同じHDDを4台買うのが一般的なのだが、管理人は既にレッドシリーズのHDDや監視カメラ用のパープルシリーズを何台か持っているので、今回2台買ったのは単に予備。
他にもLANケーブルやらLANコンセントやら購入したが、細かいものなので省略する。カメラを接続するLANケーブルは壁の中を通していくのだが、こういった工事は専門的なスキルが要求されるので、自分で出来ない方はプロに頼もう。

NASにHDDを取り付ける

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ハードのセッティングは極めて簡単。HDDを取り付けるトレーのレバーを手前に引けばそのままトレーが手前にスライドし外れる。付属のネジでHDDを固定したら、トレーのレバーを起こしたままNAS本体に挿入し、最後にレバーを押してしっかりと固定する。尚、この写真に写っているHDDはWestern Digitalの監視カメラ用パープルシリーズで、今回買ったブルーシリーズではない。監視カメラの録画に使うHDDは、別に監視カメラ用のHDDでなくとも問題ない。普通のHDDで録画は出来る。監視カメラ用のパープルシリーズは、細かい仕様がブルーやレッドと異なるのだろう。

パープルシリーズHDD 3TB ×2、レッドシリーズHDD 6TB×2、合計4台の構成にした。それぞれ2台ずつRAID1(ミラーリング)にて運用する。パープルの方に監視カメラの録画データを保存し、レッドの方にパソコンのバックアップデータを保存する。ミラーリングとはその名の通り、組にした2台のHDDに全く同じデータが書き込まれる。片方が壊れても、もう片方が生きていれば壊れたHDDを交換して復旧が可能。同時に両方壊れたらお手上げなのだが、一般用途ではRAID1で十分。どうしてもデータを失いたくない場合は、外付けHDDに定期的にバックアップしておこう。当然だが、RAID1で使える容量はHDDが2台あっても1台分である。まさか2台分の容量が使えると思う人はいないと思うが・・・。

HDD2台のRAID1で十分なのであれば、わざわざ4ベイモデルのTS-431Pを用意する必要はない。2ベイモデルのTS-231PでRAID1に出来る。管理人はRAID1×2で運用したかったので4ベイモデルを購入しただけである。
RAID(レイド)とは、HDD(SSD)を複数台組み合わせ、1台の仮想的なHDDとして冗長性を向上させる技術のことである。つまり、なんらかの障害が発生した場合に備えて障害発生後でもシステム全体の機能を維持し続けられるように、予備装置を常にバックアップとして運用しておくことである。RAIDに関して説明しだすと、それだけでひとつの記事になってしまうので、ここでは説明しない。詳しく知りたい方はググって調べてくだしあ。

RAID上に作成するボリュームについて

NASの初期設定で難しいところはない。画面の指示に従っていけば完了するだろう。ひとつ注意点として、データを保存するボリュームを作成する場合、3種類ある中でどれにしたら良いのか迷う人がいると思うので簡単に解説する。

・静的ボリューム

静的ボリューム(シングルボリューム)はRAIDグループ内に直接作成されるボリューム。3種類あるボリュームの中で最もパフォーマンスに優れるが、後から領域を変更することが出来ない。つまり、HDDを交換するときに容量が大きいものにした場合でもボリュームの領域は変更出来ない。後々容量を変更するのであれば、シックボリュームやシンボリュームにする方が良い。

・シックボリューム

シックボリューム(マルチボリューム)はストレージプール上に作成されるボリューム。静的ボリュームよりもパフォーマンスは劣る。ストレージプールに空きがあればデータを保持したままボリュームの領域を増やせる。当然だが、ストレージプールを作成していないとシックボリュームは作成出来ない。

・シンボリューム

シンボリューム(マルチボリューム)はストレージプール上に作成されるボリューム。シックボリュームとの違いは、シックボリュームが事前に領域を確保しておくのに対し、シンボリュームはデータが書き込まれるときに領域を確保する。柔軟な運用が可能であるが、シックボリュームと比較するとパフォーマンスは劣る。

Surveillance Stationアプリで録画する

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初期設定とボリュームの作成が終わったら、監視カメラアプリ「Surveillance Station」をインストールする。インストールのやり方は、ブラウザで管理ウェブページを開き、AppCenterを開く→左サイドバーの監視でSurveillance Stationが見つかると思う。インストールは無料。NASのモデルにも寄るが、このアプリはカメラ2~4台までのライセンスが標準で付いている。カメラの台数を増やすのであればライセンスの購入が必要。TS-431Pは2台までのライセンスが付属しているので、監視カメラ2台の接続であれば問題なく録画が可能。3台目はライセンスの購入が必要。尚、このライセンスはカメラ1台分1万円近くするので、ライセンス2台分買うならNAS買った方が良いような気がしないでもない。

ちなみに、管理人は「QNAP TS-231+」も所有しているので。カメラのライセンスは買わずに、NAS2台でカメラ4台の録画をするつもり。

アプリを起動したら、NASの管理者とパスワードを入力する画面が出るので、NASで設定したものと同じパスワードを入力する。初期設定画面では、録画データを保存するフォルダを選ぶ画面が出るので、最初からある「web」フォルダや自分で作成したフォルダを指定する。好きなもので構わない。

初期設定が終わったらカメラの設定なのだが、これも難しいところはない。カメラを自動で検索してくれるのだが、一部のカメラは自動検索でも引っかからないことがある。この場合は手動で接続する。カメラにはIPアドレス「192.168.1.xxx」が箱や説明書に書いてあるはずなので、手動で入力する。

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Onvif対応のIPカメラであればカメラメーカー名は「ONVIF」カメラ機種は「ONVIF cameras」に設定する。カメラのユーザー名とパスワードは、これもカメラの箱や説明書に書いてあるはず。初期のままだとセキュリティの面で問題なので、これは事前に変更しておいた方が良いと思う。各ポート番号はとりあえず初期のままで問題ない。必要であれば変更する。接続テストで右のウィンドウに映像が出れば成功。

Surveillance Stationが対応しているメーカーのカメラであれば、そちらの項目を選ぶ。まぁ対応しているカメラであれば自動検索で接続可能だと思うのだが。

Onvif対応のIPカメラは、Surveillance Stationアプリで行った設定はカメラ本体に反映されている。つまり、Surveillance Stationが優先されるので、カメラ本体に直接アクセスし設定を変更しても、Surveillance Stationアプリで設定した項目に関しては変更できない。何か設定を変更するのであれば、Surveillance Stationアプリとの接続を解除して行うか、Surveillance Stationアプリ上から行うようにする。Surveillance Stationアプリに無い項目は、カメラに直接アクセスして設定してやればちゃんとSurveillance Stationアプリに反映される。

一応、初心者のために言っておく。カメラのIPアドレスは初期のままで同じメーカー同じモデルを複数台繋ぐと基本的に競合する。同じIPアドレスのカメラ(その他機器)が複数台ある場合、事前にそれぞれIPアドレスを変更しておく必要がある。例えば、1台目は「192.168.1.101」、2台目は「192.168.1.102」、3台目は「192.168.1.103」のようにする。自動で割り当ててくれるカメラもあるかもしれないが、個人的にはIPアドレスは固定にした方が良いと思う。自分でルールを作って決めておく方が管理しやすいからだ。固定IPにしておけばLANケーブルを取り外したりしても変わることはない。NASのIPアドレスもデフォルトは自動割当になっているので、こちらも固定IPにした方が使いやすいと思う。

ちなみに、割り当てる最後の3桁の数字は1~255が一般的で、253台まで接続可能。1は基本的にルーター。例えば50まではパソコンやスマホの自動割当の領域、100~149をNASやレコーダー、150~199をカメラ、200~がその他、など。

他の設定は特に難しいところはない。解像度、エンコード品質、録画スケジュールの設定等、好みの設定にしてから保存。あとはアプリが勝手にカメラに再接続し、録画を開始する。モーション検知に対応しているカメラであれば、通知や検知してからの録画の時間等が設定可能。管理人は基本的に24時間連続で録画しているので、モーション検知の設定は詳しくない。必要な方はググって調べてくだせぇ。

まとめ

初心者が疑問に思いそうなところだけ解説したが、他にも色々あるかもしれない。まぁソフト面より、カメラを設置するのと配線を通す作業が難しいかな。カメラの設置はプロじゃないと無理な場合も多いと思う。

一昔前は監視カメラの導入は敷居が高く、カメラとレコーダーのメーカーを統一したりしないとまともに動かなかったり、機器の価格が高かったりとなかなか手の出る代物ではなかった。最近は中華製の高性能なカメラが安く手に入るし、インターフェースも日本語に対応していたりと親切な設計のものが多くなってきた。Onvif対応のIPカメラであれば一般的なNASに接続して使用出来るし、NASでなくともOnvif対応のレコーダーであればメーカーが同じでなくても接続可能。2000~3000円辺りの価格帯のカメラは微妙なものが多いが、1万円前後のものであれば割と品質の良いカメラが買える。良い世の中になったものだ。物騒だけど。

何か傷つけたりいたずらされたり盗まれた場合、結局やられ損になってしまうので証拠を残しておく監視カメラはあった方が良いと思う。これらは自分の身を守るためのものなのだ。

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