Ryzen MasterユーティリティのEco-Modeは、どれ程ワットパフォーマンスが向上するのか検証してみた!
Ryzen Master Eco-Modeの設定方法
「Ryzen Masterユーティリティ」を起動し、プロファイルにある赤く囲った「Eco-Mode」をクリックすると、再起動するかのウィンドウが出る。OKをクリックするとパソコンが再起動する。再起動が完了すれば「Ryzen Masterユーティリティ」が自動で起動するので、Eco-Modeになったことが確認できると思う。
ちなみに、プロファイルは好きなものを選択して構わない。今回はデフォルト状態の「Creator Mode」にした。
「Ryzen Masterユーティリティ」のインストール方法に関しては下記の記事で解説している。
検証に使うパソコンの構成
CPU | AMD Ryzen 9 3950X |
CPUクーラー | サイズ 風魔弐 SCFM-2000 |
メモリ | G.Skill TridentZ Neo F4-3600C16D-32GTZNC |
マザーボード | ASRock X570 Phantom Gaming X |
電源ユニット | Seasonic PRIME Titanium 1000W |
ビデオカード | ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 SUPER Twin Fan |
検証はデフォルト設定(Precision Boost Overdrive有効)と、Eco-Modeの2種類で行う。室温は22℃
Cinebenchで検証
まずは、定番ベンチマーク「Cinebench(R20)」で検証してみる。
Eco-Modeはデフォルトに比べておよそ90%のマルチスレッド性能であることが分かる。ベンチマーク中のCPU動作状況のスクリーンショットは以下。
Package Power Tracking(PPT)を比べてみると、凄まじいワットパフォーマンスであることが分かる。消費電力はほぼ半分になっているのだが、性能低下は10%程度。AMD曰く「44%の電力カットで77%のパフォーマンス」なのだが、実際はそれ以上の性能になっている。恐ろしい・・・。
CPU温度は20℃も低下している。Eco-Modeであれば対応TDP100W辺りの小型クーラーでも十分冷却可能だろう。虎徹マークⅡであれば70℃以下に収まるレベルの発熱である。
Geekbenchで検証
次は、「Geekbench 5」で検証してみる。左がデフォルト設定で右がEco-Mode。
デフォルト |
Eco-Mode |
デフォルト |
Eco-Mode |
デフォルト |
Eco-Mode |
Single-Core Scoreは、デフォルトとEco-Modeで殆ど変わらない結果になっている。Multi-Core Scoreも77%のパフォーマンスどころか、90%を超えている。シングルスレッド性能が重要であるゲームに関しては、Eco-Modeにしても快適性は殆ど変わらないということが予想できる。
FF14 漆黒のヴィランズで検証
CPUはデフォルトとEco-Mode、メモリ速度は3600MHz。ベンチマークの設定は、解像度フルHD(1920×1080)、品質設定最高品質にする。
フレームレートは同等で、スコアも誤差程度の違いである。ゲームメインであればデフォルトとEco-Modeの違いは体感できないだろう。
まとめ
Eco-Modeで動作させた「Ryzen 9 3950X」のワットパフォーマンスは驚異的な性能を見せてくれた。簡単な検証しかしていないが、他のベンチマークで検証しても結果は大きく変わらないと思う。デフォルト設定に近い性能を維持しつつ、消費電力がほぼ半分になり発熱を大きく抑えられるので、CPUがオーバースペックな環境であればEco-Modeが最適だろう。