「MSI GeForce GTX 1650 4GT LP」予備にロープロビデオカードを買ってみた!

4.0

デュアルファン搭載の静音性に優れたロープロファイルビデオカードをレビュー!

Overview GeForce GTX 1650 4GT LP
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MSI「GeForce GTX 1650 4GT LP」製品情報
NVIDIA GeForce GTX 1650を搭載。デュアルファンを搭載したロープロファイル準拠のグラフィックボード
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特徴とスペック

NVIDIA GeForce GTX 1650を搭載。デュアルファンを搭載したロープロファイル準拠のグラフィックボード

  • NVIDIA GeForce GTX 1650搭載
  • ロープロファイルに準拠したコンパクトサイズ
  • ブーストクロック 1,665MHz
  • メモリクロック 8,000MHz
  • 4GB GDDR5 128bitメモリ搭載
  • HDMI、DVI 映像出力端子装備
  • 補助電源が不要な省電力設計
  • NVIDIA Ansel、G-SYNC対応
  • DirectX 12、OpenGL 4.5、Vulkanをサポート
  • MSI独自のユーティリティツール「アフターバーナー」
  • 専用ユーティリティ「Dragon Center」対応

主なスペック

GeForce GTX 1650 4GT LP GeForce GTX 1050 Ti GeForce GTX 1060 6GB
GPUアーキテクチャ Turing Pascal Pascal
製造プロセス 12nm FFN 14nm 16nm
GPUコア TU117 GP107 GP106
トランジスタ数 47億 33億 44億
ダイサイズ 200 mm² 132 mm² 200 mm²
CUDAコア数 896 768 1280
RTコア数
Tensorコア数
TMU数 56 48 80
ROP数 32 32 48
ベースクロック 1485 MHz
(GPUーZ読み)
1290 MHz 1506 MHz
ブーストクロック 1665 MHz 1392 MHz 1708 MHz
メモリ規格 GDDR5 GDDR5 GDDR5
メモリ容量 4 GB 4 GB 6 GB
メモリ速度 8 Gbps 7 Gbps 8 Gbps
メモリバス幅 128 bit 128 bit 192 bit
メモリ帯域幅 128 GB/s 112.1 GB/s 192.2 GB/s
消費電力 75W 75W 120W

MSI GeForce GTX 1650 4GT LP(以下、GTX 1650 4GT LP)のベースクロックは公表されていないが、GPUーZ読みで1485MHzであった。

GTX 1650 4GT LPはGTXシリーズなので、RTコアやTensorコアは実装されていない。他メーカーではメモリにGDDR6を搭載したロープロファイルモデルがある。少しでも高速な方が良いならそちらをおすすめする。

GPUーZのバスインターフェース表示がPCIe×8接続になっているが、検証は×16接続で行っている。

PCI Express 4.0に対応している環境でも、GTX 1650はPCI Express 3.0での接続となる。当然と言えば当然だが。

レビュー

パッケージと付属品

パッケージ表面

パッケージ裏面

グラフィックカード本体

ロープロファイルブラケット

買ってくれてありがとうカード

クイックスタートガイド

日本正規代理店品に付属の保証書

グラフィックカード本体外観

グラフィックカード本体にはコネクタカバーが付いている。


ヒートシンクは、基板サイズとほぼ同じ大きさのアルミ押出一体型ヒートシンクを搭載している。メモリにはサーマルパッドを使用している。

ファンカバーにはスリットが入っており、エアフローを改善している。

ファンサイズはふたつ共に約50mmとなっている。軸はスリーブベアリングなのかボールベアリングなのか不明。こちらの個体だと軸音は殆ど無い。

こういった小口径のファンはブレードの形状と長さが重要である。このファンの軸の直径は約25mmで、ブレードの長さは約12.5mmとなっている。中には軸の直径が大きくてブレードが小さいものがある。そういったファンは風量を稼ぐ為に高回転になるものが多く、当然ノイズが大きくなる。GTX 1650 4GT LPに搭載されているファンは比較的ブレードが大きめであることと枚数が11枚と多いので、冷却性能と静音性は良好な部類だと思われる。「ELSA GeForce GTX 1650 LP DDR6」と比較すると良く分かる。実際に使用してみても、GTX 1650 4GT LPはロープロモデルの中では静かな方だし、ファンの風切り音は小口径の割に上品だと感じた。

ひとつ注意点として、ファンのコネクタは2ピン仕様となっている。ファンを取り外して裏側を見たら+12Vの表記があったので、端子配列はGND(マイナス)と+12V(プラス)の2本だろう。つまり、ファンの制御はPWMではなく電圧で制御する仕様である。回転信号がないので、モニタリングソフトではファンの回転数は常に0になっている。

サイズとインターフェース

GTX 1650 4GT LPのサイズは、168 x 69 x 37 mmとなっている。PCIeスロットの爪部分より少し長いので、ケースによっては干渉するものがあると思う。事前に長さを測っておこう。

高さは2スロットというより1.8スロットくらいの高さだが、ほぼ2スロットなため、下側に拡張カードを取り付けると窒息すると思われる。高負荷時ではGPU温度が高めになるので、エアフローには気を使った方が良い。

インターフェースは、HDMI 2.0b x 1 / DL-DVI-D x 1 となっており、同時出力が可能。どちらもNVIDIA G-SYNCに対応している。

管理人の環境でテストしたところ、HDMIは4K@60Hz(カラーフォーマットRGB)で問題なく動作した。WQHD解像度であればカラーフォーマットRGBで120Hzまで可能。

デュアルリンクDVI-Dの方はDVI入力のモニターが無いので正確な検証ができないのだが、HDMI-DVI変換ケーブルで、フルHD@144Hz、WQHD@60Hz(両方カラーフォーマットRGB)まで出力可能なことを確認した。WQHDでの90Hzや120Hzは選択不可能だったので、WQHD以上での高リフレッシュレート出力はほぼできないと思って良い。カラーフォーマットを変更して帯域を絞れば行けるかも知れないが、使うモニターやケーブルによって変わってくるので何とも言えない。この辺りは実際に接続して検証するしかないので、気になる人はメーカーに直接問い合わせてみよう。ELSAのように対応解像度を細かく公開してくれれば目安になって良いのだが。

尚、HDMIはシングルリンクでWQHDや4Kでの出力が可能である。つまり、HDMI-DVI変換ケーブルを使うのであればシングルリンクで問題ない。というより、デュアルリンクHDMI-DVI変換ケーブルというものは存在しない。DVI側の見た目がデュアルリンクになっているものもあるが、中の配線は繋がっていない。ビデオカードのDVI-D端子にHDMI入力のモニターを接続すれば、ビデオカードはHDMIとして出力するようになっている。GPU側が対応しているのに4Kで表示されないぞという場合は、ケーブルの対応しているバージョンが低くて帯域が不足するのが原因。この辺りは勘違いしている人が結構いるので、一応解説しておく。

以下は、管理人が使用しているケーブルであり、今回の検証でも使用した。メーカーは4K@60Hzでの動作保証をしていないが、管理人の環境では4K@60Hzで問題なく使用可能。3mを2本、5mを1本持っているがどれも問題なし。コネクタサイズが小さいので見栄えも良い。

ロープロファイルブラケット交換

ロープロファイルブラケットの交換は自作パソコンを組める人であれば楽勝。使用する工具は5mmのヘックスレンチ(モンキーレンチでも可)、1番のプラスドライバー。

ヘックスレンチを出すのが面倒なので、かわいいモンキーを使用。HDMI側のプラスネジ1本、DVI-D側のスタンドオフ六角スペーサー2本を取り外す。

逆の手順でロープロファイルブラケットを取り付ける。特に難しい所はない。ネジの締め過ぎに注意。

HDMI端子周辺のスペースが割と狭いので、ゴツいコネクターだとケースに干渉して接続できないかも知れない。何故にHDMI×2とか片方をDisplayPortにしなかったのだろうか。もうロープロでDVI-Dはいらんでしょう。管理人はHDMIだけあれば他はどうでも良かったので静かそうなこれを選んだが、正直インターフェースはがっかり仕様である。DisplayPort×3ならあと1万円払っても良い。

ファンコントロールに関して

GTX 1650 4GT LPはセミファンレスではないので常時ファンは動作している。回転数は30%以下には落とせないので、静音性を重視している人は注意が必要。30%で回っていても、そこそこのノイズがある。7200回転の3.5インチHDDの動作音と同じくらいの音量に感じる。ファンの回転数が高めなので、気になる人は気になるだろう。低負荷状態であればASUSの「GTX1650-O4G-LP-BRK」の方が静かである。

回転数は落とせないが、負荷が高まったときのコントロールは可能である。これはメーカーが配布している専用ユーティリティ「Afterburner」で設定できる。Afterburnerはオーバークロックツールであるが、ファンコン目的でインストールするのも問題ない。ダウンロードは下記の公式サイトから行える。

エムエスアイコンピュータージャパン
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開くと下記のような画面が表示される。スキンが何種類かあるので、設定から好みのものを選ぼう。

左の歯車アイコンが設定なので、これをクリックする。

「ファン」のタブがファンコントロールの設定になる。デフォルトでは各項目にカーソルを合わせるとヘルプウィンドウが表示されるので、分からなければヘルプを読んで覚えよう。グラフの30%と100%のところに点線が入っているが、これはこの領域内でファンが動作するという意味。20%とかに下げても実際のファン速度は30%以下には下がらないので、下限は30%に設定しておくと良い。煩いからと回転を絞りすぎると冷却が追いつかずにGPU温度が上昇してしまうので、バランスを取りながら調整しよう。

検証

CPUは「Ryzen 9 3900X」Precision Boost Overdrive有効。メモリ速度は3600MHz。ベンチマークソフトは「FF14 漆黒のヴィランズ」を使用する。ベンチマークは、1366×768、フルHDをそれぞれ標準品質(デスクトップ)、最高品質の設定で行う。ドライバソフトはNVIDIAの「GeForce 457.09 Driver」を使用する。GTX 1650 4GT LPの各制御はデフォルト設定となっている。使用するユーティリティは「Afterburner 4.6.2」現時点で最新バージョン。

ケースは「Fractal Design Define 7」で、ケースファンは付属のものではなく140mmサイズの「NF-A14 ULN」を取り付けてある。吸気側ふたつ、排気側ひとつの構成で、回転数は600rpmで固定にしている。室温は24℃。

パソコン構成
ビデオカード MSI GeForce GTX 1650 4GT LP
CPU AMD Ryzen 9 3900X
CPUクーラー Noctua NH-U12A
メモリ G.Skill TridentZ Neo F4-3600C16D-32GTZNC(速度3600MHz)
マザーボード MSI MEG X570 UNIFY
電源ユニット オウルテック Seasonic FOCUS+ SSR-750PX
PCケース Fractal Design Define 7

検証した結果をグラフにまとめてみた。
1366×768 → グラフでは「768p」と表記。
フルHD → グラフでは「1080p」と表記。

1366×768解像度は流石に軽いようで、標準品質と最高品質共に平均フレームレートは高い数値が出ている。最小フレームレートも30を割ることはないので、なかなか快適に動作するようだ。フルHD解像度だと、標準品質では問題ないが最高品質だとカクつきがやや感じられる。フレームレートを優先するのであれば標準品質や高品質に設定する方が良いだろう。標準的な重さのゲームであれば、フルHD解像度であれば快適に動作する。補助電源なしでこの性能は素晴らしい。ただ、GTX 1650 4GT LPは、GTX 1650の中では割と高価な部類なので、性能に対するコストパフォーマンスはあまり良くない。ロープロファイルモデルにコストパフォーマンスを語るのもあれなのだが。

ベンチマークのログを「HWiNFO64」で記録してみたので、GPU温度、ファン速度、GPUクロック、消費電力をグラフにしてみた。ファンの回転数のログが取れれば良いのだが、無理なので速度(%)にした。

かなり負荷の高い状態でも、概ね70℃以下には収まるようになっている。ただ、スリムケース等の容積が少ないケースや、エアフローの悪いケースだとGPU温度は上昇する。しかしながら、ロープロファイルであることを考慮すれば、十分優秀な冷却性能である。

静音性に関してはファンの回転数が分からないので体感になってしまうが、ファン速度は50%を超えた辺りからファンノイズが目立つようになる。ケースに入っていても周りが静かだと普通に聞こえるので、気になる人はパワーリミットを下げるか、ファンの回転数を調整した方が良いだろう。ゲームの設定を見直すのも有効である。静音性もロープロファイルであることを考慮すれば優秀だと言えるレベル。もっと煩いロープロビデオカードは他にもあるので。

GPUクロックは冷却に余裕があれば1830MHz辺りで安定する。負荷がかなり高い状態になると所々で落ち込むことがあるが、サーマルスロットリングが発生していない限り1800MHz辺りを維持するので、なかなか優秀である。GPU温度が80℃以下であれば全然余裕なので、窒息ケースでもない限り心配は要らないだろう。

消費電力はは「HWiNFO64」で取得したものなのでソフト読みになる。負荷が高くても概ね65W辺りなので特に問題はない。

一般的ではない使い方

ロープロファイルモデルを候補に入れるユーザーは、

  1. ケースに制限がある
  2. ビデオカードを増設したいがメインのビデオカードを窒息させたくない

このどちらかだろう。管理人は後者である。今回は予備で購入したが、もう1台所有しているASUSのロープロモデルは増設目的で購入している。ロープロファイルだと上段にあるビデオカードの冷却性能低下を最小限に抑えられるので、割と便利なものなのだ。こういう使い方の人は意外といると思う。

こちらのスクショがその使い方の例。

RTX 3080は高リフレッシュレートのモニターを3台接続し、G-SYNCを有効。GTX 1650には4Kモニターを接続。4Kモニターの方でゲームや動画再生ソフトを起動させれば、メインのRTX 3080に負担をかけずに動作させることも可能となる。

こういった環境は一部の人にしか需要がないだろうが、使い方次第ではとても便利になる。管理人の環境では動作が不安定になったり、一部のモニターで画面が表示されなくなる等、特に不具合は起きていない。バスインターフェースがビデオカードを2台接続することによりそれぞれ×8接続となるが、性能低下は誤差レベルなので体感するのは難しいだろう。

ちなみに、マザーボードに搭載されているチップセットによっては、CPUのレーンを×8に分けられないものがある。×16形状のプライマリスロットのレーンが×16固定だと、×16形状のセカンダリスロットが×4接続になるのでパフォーマンスがかなり低下する。このとき、CPU直結ではなくチップセット接続となることが殆どである。ビデオカードを増設する場合は、チップセットとマザーボードの仕様を確認しておくと良い。尚、TRX40やX299等のエンスー向けチップセットはそういった心配はしなくて良い。レーンが不足することはほぼ無いので。

総合評価

○ 良いと思った点

  • ロープロファイルモデルの中では冷却性能と静音性に優れる
  • コイル鳴きはほぼ無し
  • ファンノイズが上品

✕ 悪いと思った点

  • インターフェースがHDMIとDVI-Dのふたつしかない

 

GTX 1650 4GT LPはロープロファイルモデルの中でも静音性と冷却性能が優秀である。ロープロファイルモデルにありがちな高速で回るファンの高周波ノイズが抑えられている。特にスリムケースでは鉄板が薄くて静音性がよろしくないものが多いので、静音性の優れるビデオカードは魅力的だろう。

褒めてばかりもいられないので欠点を上げるとしよう。それはインターフェースである。先代のモデルや、他メーカーの競合モデルはHDMI、DisplayPort、DVI-Dとなっているものが多いが、GTX 1650 4GT LPはHDMIとDVI-Dのふたつしかない。これは人によっては大きな欠点だろう。現在の主流は業務用を除けばほぼHDMIとDisplayPortのふたつになる。特に、DVIは幅の狭いロープロモデルで付けるような端子ではない。ケーブルの見た目がスマートじゃないし、スリムパソコンでは台無しだろう。最近は4Kモニターを使う人も多いし、価格が安くなってきたのでデュアルにする人も珍しくない。そんなわけで、今時のビデオカードにDVIが搭載されていても欠点にしかならないのだ。無いよりはあった方が良いとは思うが、他のインターフェースを削ってまで搭載するものでもない。DVIが必要なら変換ケーブルを使用すれば良いだけなので。

個人的には致命的に感じるインターフェースだが、冷却性能と静音性はロープロの割にとても優秀なので、HDMIがあれば良いという人にはおすすめできるビデオカードだ。

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