「AUTO TA&EQ」carrozzeriaの音場自動補正機能について【ホンダ ヴェゼル】

音場の自動補正機能で音響チューニング!測定結果も公開するよ。

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「AUTO TA&EQ」測定方法

カロッツェリアのメインユニットには「AUTO TA&EQ」という音場の自動補正機能が搭載されているものがある。その名の通り、タイムアライメントやイコライザーの調整をメインユニットが自動で音響チューニングしてくれる機能である。この機能を利用するには音響特性測定用マイクを接続する必要がある。昔はこの機能を搭載しているメインユニットであれば測定用マイクが付属していたのだが、最近のメインユニットには付属していないので別途用意する必要がある。お値段は3000円前後。

※タイムアライメントはメーカーによって呼び名が異なる。例:アルパインは、タイムコレクション。パナソニックは、スピーカーディレイ。
※「AUTO TA&EQ」で自動補正される項目は、ベースイコライザー、タイムアライメント、スピーカー出力レベル、サブウーファーが接続されている場合はハイパスとローパスのカットオフ、サブウーファーの位相、と多岐にわたる。

測定用マイクの固定は、メーカーの指定通り運転席ヘッドレストに直接ベルト等で固定する方法で問題ないが、管理人はなるべく耳と同じ距離になるようにダンボールで簡単なステーっぽいものを自作し、これにマイクを固定している。この方法で測定した方が、ヘッドレストに直接固定するよりも定位感が良い。これは何度も試行錯誤をして聴き込んだ結果なので、かなり自信を持っている。もしこれで違和感があるなら、ヘッドレストに直接固定で測定を行う。測定用マイクの固定は適当にテープで貼り付けるのではなく、自分の耳の高さに合わせ、ヘッドレストセンターにちゃんと正面を向けて固定する。折角の機能を生かすも殺すも腕次第である。神経質な気もするが、手抜きして良い結果は生まれない。

測定は近所迷惑にならない程度の静かな時間で行う

測定時にシートを前傾にすれば良いじゃんって思うかも知れないが、反響とか考えると角度は変えない方が良い。まぁ人が乗ってない時点で反響もクソもないのだが。興味があるなら色々と試してみると良いだろう。

測定用マイクを固定したら、メインユニットの「AUTO TA&EQ」の設定を呼び出し、画面の指示に従って測定用マイクを接続する。次に、リスニングポジション(右ハンドルなら右にする)を選択して測定開始をする。開始10秒前とカウントを始めるので、車外に出てドアを閉める。4~5分で測定が完了するので、画面に完了と表示されたら車内に入り測定用マイクを取り外し、画面の指示に従う。

尚、スピーカーモードがネットワークモード、もしくはフロントスピーカーが無い場合、自動補正機能は使用することができない。フロントマルチ接続にしている場合は頑張って手動で調整しよう。そもそも、マルチにしている人は自動補正機能なんて使わないと思うが。

「AUTO TA&EQ」測定結果

以下、ヴェゼル ハイブリッド(RU3)で測定した結果。画像にある補正値は自動補正の結果であり、こちらで微調整は行っていない。まずはタイムアライメント。

タイムアライメント

画面はタイムアライメントの補正値。車内はシートやコンソール等の障害物があるので、各スピーカーから出た音はストレートに耳に到達する訳ではない。なので、自動補正の値は実際にメジャー等で測る距離とは異なる傾向がある。もちろん、車種によってある程度の違いはあるが、自分で測った距離と綺麗に一致することはまずないだろう。タイムアライメントに関してはカロッツェリアの自動補正は非常に優秀なので、マニュアル調整に自信がない人は大いに頼って良い。自動補正機能が使えない、もしくは無いメインユニットの場合、実測を入力すれば良い。何もしないより遥かにマシになる。

ひとつ注意として、フロントスピーカーをセパレートタイプにしている場合、「ツィーターと測定用マイクの距離」「ミッドバスと測定用マイクの距離」この2つの距離が大幅に異なると、定位が上手く定まらないことがある。自動補正のプログラムは中音~高音域を重視して調整してくれていると思われるが、必要であれば自分で微調整を行う。どうしても納得できないのであれば、ツィーターの位置を変更するか、フロントマルチにするしかない。フロントマルチにしない場合、ツィーターとミッドバスの位置関係はとても重要なので、セパレートタイプのスピーカーを取り付けるときはタイムアライメントの事を念頭に置いておいた方が良い。

サブウーファーの値がすごいのは、箱がバックロードタイプ、ラゲッジに設置、リアシートに遮蔽されている、これらの条件が重なってこの値になったのだろう。実際、値を0cmにすると低音はかなり遅れて聞こえる。使用しているサブウーファーは、カロッツェリア「TS-WX70DA」というアンプ内蔵モデル。

TS-WX70DA パワードサブウーファー

余談だが、管理人はタイムアライメントの設定に関しては普段はリスニングポジションを「オール」にする。理由は、後部座席に人を乗せることが多いからである。自分ひとりで運転する場合にリスニングポジションを「フロントR」にする。このサイバーナビは設定を2パターン記憶できるので、メモリー1が自分用、メモリー2がリスニングポジションをオールにしたもの、こういった使い方をしている。まぁ切り替え忘れすること多々であるが。

※オール:取扱説明書によると、同乗者が後部座席にいるときの設定。

続いて、スピーカー出力レベル。

スピーカー出力レベル

各スピーカーの出力レベル補正値であるが、このクルマは左右の差は無く均等である。フロントの定位を強くするには、大体フロントを7リアを3の割合にするのが王道だが、自動補正の場合も似たような感じになる。運転席側(右)の定位を強めるなら、左のレベルを下げる。ちなみに、6dB下げると半分の音量になる。デシベル(dB)は相対値であり絶対値ではない。

なんで0基準になっていないのかと疑問に思うかも知れないが、管理人の考えではベースイコライザー(自動補正のEQ)の影響があるからだと推測している。基本的に、こういった出力レベルやベースイコライザーをマニュアルで調整する場合は必ず「下げ」で行う。もちろん、下げで調整しきれない場合は、他を上げで調整して構わない。何故上げてはダメなの?と疑問に思うかも知れないが、音声レベルが一定の基準を超えると信号が歪んでしまう場合があるからだ。なので、自動補正は必ず下げで調整されるようになっている。ベースイコライザーは不明だが、少なくとも出力レベルが上げで調整されることはまずない。イコライザー(ベースEQではない方、パワフル、ボーカル等のプリセットがあるやつ)では上げ調整での補正になる事が多いので、出力レベルやベースイコライザーの調整は下げで行う方が間違いがない。

以下は、音声信号の歪みに関して言及している記事。

外部パワーアンプのゲイン調整について解説
カーオーディオ用外部パワーアンプのゲインコントロールの調整方法について解説する。

続いて、カットオフ。

フロントカットオフ(ハイパスフィルター)

フロントの補正値は「ハイパス80Hz、スロープ-18dB」となっている。基本的に、出せる領域まではなるべく出すようにして、サブウーファー側は最小限にする調整が無難である。これはプロの間で多く使われる方法のひとつであり、この方法で調整する人は多いと思う。しかし、個人的な見解では、ドアスピーカーに無理をさせても音質が悪化するだけなので、出せない領域は素直にカットした方が良いと思っている。出せない領域の信号を出力しても、スピーカーに余計な負担がかかるだけで良いことはないはず。不足した低音域はサブウーファーで補うようにすれば良い。稀にデッドニングをすればサブウーファーは不要だと言う人がいるが、管理人から言わせればそれは浅はかな考えである。重低音はドアスピーカーからは殆ど出ないので、音質を追求するならサブウーファーはあった方が良い。シート下に収まるような薄型のものでも十分効果的である。

言うまでもないが、サブウーファーが無い場合はカットオフは不要である。低音域が出ない10~13センチサイズのスピーカーであれば、80Hz辺りに設定すれば良いだろう。どうせ出ないのだから。

このクルマに取り付けているカロッツェリアCシリーズスピーカーの低音域は、100Hz辺りから徐々に出力が下がっていくので、80~100Hzを選択するのが無難である。一般的に、16~17センチサイズのスピーカーユニットであれば、「80Hz -12dB」の設定がおすすめ。これが最も無難な設定だろう。管理人はスロープはきつめが好みなので「スロープ-18dB」を良く使う。今回に限って言えば、自動補正の値と管理人の行う設定は一致している。

リアカットオフ(ハイパスフィルター)

リアの補正値は「ハイパス125Hz、スロープ-18dB」となっている。リアスピーカーもフロントと同じCシリーズであるが、こちらはコアキシャルタイプである。コアキシャルタイプのスピーカーは、余計な低音域は多めにカットした方が音質が良くなる気がする。自動補正のプログラムがそう考えているのかは謎であるが、管理人がマニュアルで調整する場合もこれと同じような値にする事が多い。フロントがしっかりしているならリアはそこまで重要ではない。サブウーファーを取り付けていないクルマであれば、フロントと同じ設定にしても良いだろう。こういった調整は自分の好みに合わせる方が精神的に気楽である。他人に聴かせる為にオーディオいじってる訳じゃないし。

サブウーファーカットオフ(ローパスフィルター)

サブウーファーの補正値。基本的に、サブウーファーの値はフロントと同じ設定にするのが良い。自動補正はフロントと同じ値になっている。画面右上にPHASE(フェーズ)というものがあるが、これはサブウーファーの位相のことで、正位相、逆位相を選択できる。自動補正で最適な方が選択されるが、これに関してはあまり精度は高くないようだ。実際に聴いて自分で調整する方が良い。切り替えてみて、低音域が強めに(自然に)聞こえる方が正解である。管理人のヴェゼルは逆位相が良い感じ。サブウーファー本体で逆位相にしてあるので、メインユニット側は正位相の設定になっている。バックロードタイプの箱なので、逆位相の音の方が強めに出るのだろう。なので、逆位相が良い感じになるのかも知れない。

最後にベースイコライザーであるが、このクルマのサイバーナビ(AVIC-CL911)ではどういった状態になっているのか画面に出して確認することはできない。これは仕様なので仕方ない。昔のモデルであればイコライザーカーブが見れたのだが、気になるので見れるようにして欲しいものである。きっと大人の事情があるのだろう。

「AUTO TA&EQ」は優秀

カーオーディオに詳しい人によると自動補正機能は使い物にならないという意見が多いが、これは立場によって異なる。AUTO TA&EQモードだとマニュアルモードに比べて細かく調整できないので、妥協しなければならない部分が出てくる。腕のある人であれば細かく調整できる方が良いだろうし、理想の音に近づけやすくなる。みんながプロ級の腕を持っているなら自動補正機能は不要であるが、実際はそうじゃない。マニュアルの調整が苦手な人もいるだろうし、そもそも調整に興味すらない人もいる。こういった人たちには、自動でチューニングしてくれる機能が付いているのは非常に有り難いだろう。プロに調整してもらうのはお金もかかる。

管理人も拘ればマニュアルで細かく調整するが、プライベートでは高価な測定機材を持っている訳ではないので調整には限界がある。プロでも耳だけで完璧に調整することは無理なのだ。色々といじくり回すのだが、結局自動で測定したものをベースに微調整をするだけになる。最初に自動補正で音を聴いて納得できず、マニュアルで調整すると沼にハマる。改めて自動補正で聴くと、良い音じゃん!となるのである。こういう人、結構多い。それだけ自動補正機能が優秀だということである。

結論を言うと、「AUTO TA&EQ」自動補正機能はとても良い機能であると思う。過去に仕事で様々なクルマのオーディオを聴いてきたが、自動補正に任せているクルマの方が音が良いというケースは多い。オーディオにやたら詳しかったり、拘りの強い人ほど音響にクセがある気がする。中には各スピーカーの位相をバラバラにしているような人も見た。接続間違えてるんじゃないの?と気になって持ち主に聞いたら、「こことここのスピーカーはプラスとマイナスを逆に接続しているんだよ」みたいな事を言っていた。タイムアライメントが完璧でしっかりと音が繋がっていれば位相がバラバラでも問題ないが、実際に聴くと違和感バリバリである。挑戦する姿勢は素晴らしいが、プロならそんな調整はしない。まぁ本人が満足しているなら何も問題ないのだが。

ちなみに管理人好みの調整であるが、クルマは走行中だと低音域が聴こえ難くなるので、サブウーファーの出力を少し強めにするのが好きである。イコライザー(ベースEQではない方)は基本いじらずフラットのままにする。高音域の調整が必要なら、ツィーターゲインを調整する。この調整機能がないならイコライザーの調整で対応する。言うまでもないが、自動補正機能は利用し、必要なら微調整を行う。たまに、音質が悪化するから調整機能の利用は最小限にとどめた方が良いと言う人がいるが、調整を制限して自分好みの音が作れなくなっては本末転倒である。搭載されている調整機能は遠慮せず利用した方が良い。

オーディオ好きならあれこれ意見したり議論したりするが、考え方や基準は人によって異なるので正解はない。自己満足の世界なので好きに調整する方が気楽である。最終的には、自分でチューニングしたクルマの音が一番しっくりくると感じるだろう。

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