「Watercool MO-RA3 420 Pro」最強ラジエーターを買ってみた!

「MO-RA」は、モンスターラジエーターの略なんだお。

パソコンの組み換えを行う際、水冷だとラジエーターやらポンプやらをいちいち取り外すのが面倒なので、以前から外付けラジエーターが欲しいと思っていた。面倒とは言うものの、実際はパソコンの組み換えなんて日常的に行わないし、正直言って外付けラジエーターは必要ないのだが、ずっと同じ環境で使い続けてても刺激がない。Ryzenが優秀すぎてインテルを買う気も起きないので、今回は外付けラジエーター「Watercool MO-RA3 420 Pro」を簡単にレビューしてみる。ちなみに、外付けラジエーターは今回が初めてという訳ではない。

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購入したもの

個人的に、外付けラジエーターと言えば「MO-RA3」が真っ先に思い浮かぶ。探せば他にもあるのだが、大型ラジエーターの中で性能や見た目で選べばMO-RA3が最も優秀だろう。今の所、他の製品は眼中にないし比較する気も起きないので、直ぐに購入することにした。国内のショップでもタイミングが良ければ在庫があるが、こういった製品はマニアックすぎて需要が殆ど無いので、在庫を置いてある方が珍しい。なので、今回はWatercoolの公式通販から購入する。商品はドイツから発送されるのだが、在庫があれば1~2週間程度で届く。航空便なので到着は早いし、関税(消費税)を入れても国内で買うより安い。

以下の表は購入したリスト。フッティングやケーブル等の細かいパーツはリストから除外。赤字のパーツは国内ショップ、他はWatercool 公式サイトの通販(worldwide shipping)で購入した。

購入したもの
製品 説明
MO-RA3 420 PRO stainless steel ラジエーター本体
MO-RA3 420 Fan Grill – Classic – stainless steel (high version) ラジエーター用グリル、表と裏で2個必要
MO-RA3 feet ラジエーター用フット
MO-RA3 420 Mounting Bracket for Noctua NF-A20 ファン用マウントパネル、表と裏で2個必要
Noctua NF-A20 PWM chromax.black.swap 800rpm 20cmファン、片面4個必要
MO-RA X-SPLITTER FOR NOCTUA NF-A20 NF-A20用電源分岐アダプター
HEATKILLER® Tube 200 DDC リザーバーポンプ(DDCポンプ別売り)
EK-Loop DDC 4.2 PWM Motor DDCポンプ、Laing純正品
HEATKILLER® Tube – basic mounting kit リザーバーマウントキット
HEATKILLER® Tube – MO-RA3 Adapter – stainless steel ラジエーター用アダプター
PCI Slot Pass-Through Bracket 水冷経路を外部に拡張するブラケット

「MO-RA3」のグレードは「LT」と「PRO」の2種類あり、「LT」はノーマルモデルでファンは片面のみ取付可能。「PRO」はハイグレードモデルでファンは両面に取付可能。カラーは「ホワイト」「ブラック」「ステンレス(鏡面仕上げ)」の3種類あり、ステンレスはPROのみに設定されている。サイズは「360」と「420」の2種類。NOCTUA NF-A20専用モデルもあるが、こちらはサイズが420、カラーがブラックとなっている。管理人が購入したのは420 PRO ステンレスモデル。

MO-RA3 420 PRO stainless steel

最近のラジエーターはフラットチューブにコルゲートフィンを組み合わせたものが大半を占めるが、MO-RA3は丸チューブにフラットフィンを組み合わせたタイプである。冷却効率が高いのは前者だが、デカい外付けラジエーターであればあまり気にしなくても良い。

表面は鏡面仕上げ

ファンは「360」なら12センチサイズを片面に9個、「420」なら14センチサイズを片面に9個、PROならそれぞれ両面に標準で取り付け可能となっている。25mm厚のファン用ネジが付属しているので、基本的にはネジを別途用意する必要はない。

別売りのマウントを用意すれば大型ファンを取り付けられるので、ファンは「Noctua NF-A20 PWM」を選択した。このファン専用のマウントが販売されているし、汎用マウントもある。取り付けるファンに合わせてどちらかを選ぶ。ちなみに、管理人はファンを両面に取り付けたいので8個用意した。ひとつ5000円するので、これだけで4万円である。ラジエーター本体より高いんだが(´・ω・`)

Noctua NF-A20 PWM chromax.black.swap 800rpm

リザーバーは専用のアダプターとマウントを用意すれば、ラジエーターに取り付けられる。リザーバーやポンプをパソコンケース内部に収めるのも悪くないが、見栄えを重視してラジエーターに取り付けることにした。「HEATKILLER」シリーズのポンプ一体リザーバーは、D5やDDCポンプに対応している。今回選んだのはDDCポンプに対応した200mmサイズのリザーバーで、ポンプは別売りとなっている。なので、EKWBのDDCポンプを用意した。EKと名前が付いているが中身はLaing製の純正DDCポンプである。揚程値5.2mとかなりハイスペック。

HEATKILLER® Tube 200 DDC と EK DDCポンプ

そしてあると便利なものが、外付けラジエーターの水冷経路を接続するPCIブラケットである。PVCチューブ等を通すホールが付いていないケースが多いので、こういったパーツは必須。ケースに穴を開けるのも良いのだが、売ることを考えるとむやみに穴は空けたくない。

PCI Slot Pass-Through Bracket

組み立て作業

まずはラジエーター本体をEKリークテスターで漏れがないか確認する。

1時間放置してみたが、ゲージは下がってないので漏れはなさそう。まぁ出荷前にしっかりとテストしているだろう。メーカーサイトによると、5バールの圧力をかけてテストしているそう。一応、チューブを接続して水道水を流して清掃しておいた。

次に、ファン用マウントにファンと電源分岐アダプターを取り付ける。このアダプターは底面が端子むき出しでショートしそうだったので、スポンジテープを貼り付けた。

ファン用マウント中央に、付属のインシュロックで分岐アダプター固定する、ファン用マウントにはファンに使用するステンレスボルトと六角レンチが付属しているので、ファン固定用のネジを用意する必要はない。分岐アダプターの中央にある端子が入力端子だが、ご覧の通りオスである。ファン用延長ケーブルは「メス-メス」のものが必要である。このタイプは滅多に売っていないので、オプション設定されているものを購入するか、自作するしかない。Amazon等で探してもまず見つからないので、Watercoolで注文するのであれば一緒に購入した方が良い。ちなみに、管理人は自作した。入力端子のピンアサインは一般的な4P PWMである。

流石、NF-A20専用品だけあってスマートに取り付けできる。ファンケーブルだが、太いコルゲートチューブ1本だとファンの隙間に収まらないので、この狭い部分は内径3mmのコルゲートチューブ2本に分散して配線した。

一応、ラジエーターに動作確認用ポンプを接続して漏れがないか1時間程度確認した。画像は、ポンプを回している最中にファンやグリルが問題なく取り付けられるか確認しているところ。

今回はラジエーター本体サイドにリザポンを取り付ける。まずはリザーバーにDDCポンプを取り付ける。DDCポンプは予め分解しておく。

純正のハウジングを取り外し、HEATKILLERのハウジングに収める。あとはそのままリザーバーに取り付けるだけである。

ラジエーター本体に、アダプターとマウントでリザーバーを取り付ける。

地味な作業で時間がかかるが、やっていることは単純。特に難しい工程はない。熟練ジサカーであれば組み立ては簡単だろう。個人的に、Watercoolの品質はEKWBやBitspowerと同等だと感じる。精度が良いので組み立てに難儀することは無い。

ファン、グリル、ケーブル類を取り付けたら完成。グリルは、NF-A20の厚みが30mmあるので「high version」にした。このグリルは厚みが40mmあるのでNF-A20に干渉しない。尚、標準グリルの厚みは27mmとなっている。厚み25mmを超えるファンを付けるならhigh versionのグリルが必要になる。まぁグリルレスという選択もあるが。

このラジエーターにはフィルターが無いのでホコリをダイレクトに吸い込んでしまう。気になる人は適当に用意した方が良いかも知れない。管理人はエアコンプレッサーを持っているので、パソコンはエアブローで簡単に掃除できる。なので、フィルターは特に必要と感じない。ここは仕事部屋なのでホコリの発生する布団やソファーは無いし。

ラジエーターはリザーバー付けて満水だとかなり重いので、移動しやすいようにキャスター付きの台を自作した。パイン集成材にキャスターを取り付けただけである。後で台にカッティングシートを貼るなど、見栄えをなんとかしたいと思う。

完成

パソコン本体はデスクの下に設置してある。ラジエーターは放熱を考えてデスクの下には置かない。と言うよりスペースの問題でここしか置けない。チューブがあまりにも長かったりPCと高低差があると、抵抗が大きくなるのでシングルポンプでは厳しくなると思う。抵抗が大きいシステムだと、流量が多いD5ポンプよりも揚程が高いDDCポンプの方が最終的に流量を稼げる。自分の環境に合わせてデュアルポンプにする等、工夫しよう。画像のような配置では、高出力のDDCポンプ(3.2や3.25等)であれば、PWM50%辺りに設定しておけば冷却に問題はない。DDCポンプはD5ポンプよりもノイズが大きいので、静音性を重視するならD5デュアルが最適だと思う。オプションでMO-RA3専用のD5デュアルマウントが販売されている。

とりあえず今は仮置き状態なので、これで問題がないようなら後でチューブの長さを調整し、クイックディスコネクト フッティング(クイックリリース)を取り付ける。クイックディスコネクトはメンテナンス性を重視するなら必須である。

ちなみに、パソコンケースは「LIANLI ODYSSEY X」という比較的大きめなATXケース。放熱性は良いが静音性は微妙。見た目はかなり格好良い。尚、価格は・・・。

冷却性能においては、最強ラジエーターと最強ファンの組み合わせなのでまず不足することはない。動画やネットサーフィン程度のアイドルに近い状態であれば、RTX 3090のGPU温度は26~30℃である。重いゲームで負荷をかけても殆どのシーンで45℃を超えない。導入前はアイドル35℃、負荷時50~55℃だったので効果は絶大だ。尚、動作確認をしたときの室温は20~24℃程度。

NF-A20ファンの回転数は、PWMで落とせる最低の設定で360~400回転となるが、今の時期ならこの回転数で十分に冷える。レンダリングを長時間行っていたりゲームをしていても余裕で冷却が追いつく。あまりにも冷えるので、普段は片面だけ動作させるようにした。400回転以下であればファンノイズは殆ど聞こえない。消費電力500W程度だとオーバースペックだろう。

試しにマイニングソフトを動作させてCPUとGPU2枚に負荷をかけ、消費電力800W弱で1時間ほど放置してみたが、ファンがプッシュプルで両面動作なら400回転でも冷却が追いついていた。片面動作だと回転数を上げないと水温が高くなるので、静音性を重視するならファンは両面に付けた方が良いと感じた。

ひとつ注意として、外付けラジエーターを取り付ける場合、PCケース内にはラジエーターを設置しない方が良い。特に、排気側にラジエーターを設置するとPCの熱が伝わり水温が高くなる傾向がある。ラジエーターは多い方が冷えるというのは設置場所によるので、構成を変更する前によく考えてからパーツを購入しよう。

追記:仮置き終了したのでクイックディスコネクトを取り付けて、冷却水とファンを交換した。

クイックディスコネクトの追加及びファンと冷却水の交換
水冷パソコンを仮設置してしばらく使用したが問題なさそうなので、QDを追加して冷却水を交換する。

追記(2022/3/31)

自作台の見栄えが悪いのでBauhutteのワゴンを買った。スタンダードモデル「BHD-670H-BK」で丁度良い感じに収まる。

「BHS-700PC」昇降式 PCディスプレイワゴンというモデルもデスクの左側にあるが、これは下段の耐荷重がクソなので上の画像のように重いラジエーターやPC本体は置けない。

Bauhutteの製品って価格が高い割に肝心なところが抜けてるんだよなぁ。品質が価格の割に微妙なので神経質な人にはおすすめできないブランドである。ただ、見た目は良いので管理人はとても気に入っている。

Amazonリンクを載せようとしたら、これらの製品だけエラーで何故か情報が取得できない。気になる人は自分で調べてくだしあ。

総合評価

○ 良いと思った点

  • 圧倒的な冷却性能
  • 品質が良好
  • オプションパーツが豊富
  • リザーバーやポンプを組み合わせると見栄えする
  • 好みのカラーやサイズが選べる

✕ 悪いと思った点

  • デカくて重いので移動が大変
  • 冷却水がたくさん必要
  • オプションパーツを含めると国内での入手性は最悪

 

良い部分だが、性能や見た目においては控えめに言っても最高である。ファンやリザーバー等を取り付けるためのオプションパーツが豊富にあり、自分の理想とする環境を構築できるだろう。こういった製品では珍しく、3種類のカラーバリエーションと、2種類のサイズがある。部屋やパソコンに合わせて好きなカラーを選べるのは、見た目に拘るジサカーにとっては嬉しい。サイズであるが、スペースに余裕があるなら420モデル、そこそこ省スペースにしたいなら360モデルにすると良い。どちらも冷却性能はそこまで大きく変わらないと思う。管理人は見栄えを重視して両面にファンを取り付けたが、正直な話、片面だけでも十分な冷却性能である。

悪い部分だが、見た目の通りデカくて重いので移動が大変である。満水状態になると結構な重さになるので、キャスター付きの台を用意するなど工夫が必要だと思う。冷却水の量もそれなりに必要で、CPU、GPU、リザーバーと合わせると1.5~2リットルくらい入る。管理人の構成だと丁度2リットルになる。まぁ冷却水は組み換えでもしない限り1年程度は使用できるので、そこまでランニングコストが上がるわけではない。性能を考えたら微々たるデメリットだろう。デカいラジエーターなので冷却水がたくさん必要なのは当たり前の事である。

また、国内での入手性に関しては、こういったパーツなので運が良くないと入手できないだろう。水冷自体やっている人が少ない上に、大型の外付けラジエーターを付ける人は更に少ない。ショップの在庫の置き方を見れば需要が分かる。国内に在庫がなければ(取り寄せ不可なら)、国外のネット通販で購入しよう。個人的におすすめなのは、Watercool 公式通販である。こちらはPayPalでの決済が可能。

価格であるが、Watercoolで購入したのはラジエーター類とリザーバーポンプで合計9万円程。国内ショップで購入したのは冷却ファン、ポンプ、その他細かいパーツで合計6万円程。今回の出費は全部で15万円程となっている。ラジエーターやリザーバーを国内ショップで購入するとしたらこれより高額になるだろう。参考までに「MO-RA3 420 PRO stainless steel」の国内価格は47000円程度となっている。国外で購入する場合は不良品や荷物紛失などのリスクが伴うので、どちらが良いかは自分で判断しよう。ちなみに、為替の影響は大きいので国外で購入する場合はしっかり計算した方が良い。最近の円安の進み具合がやばい(´・ω・`)

予算ないよという人なら、ラジエーター本体、グリル、フットスタンドの最小構成にすれば3~4万円程度になる。ステンレスモデルは高いので、カラーはブラックかホワイトにすれば良い。ファンなどの他のパーツを安く調達すればこれで価格を抑えることが可能。まぁ、こういった水冷パーツを購入する層は価格をあまり気にしないと思うが。管理人はあまり気にしない。

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