「DEEPCOOL GAMER STORM ASSASSIN III」の冷却性能を「i7-8086K」で検証。
テスト環境
下記のパーツ構成で検証台(まな板)にて行う。室温は26度、メモリは2666MHz動作、映像出力はビデオカードから行う。クーラーはファンの回転数を抑える静音仕様のケーブルが付属しているが、今回は使用しない。ファンの回転数はベンチ中は100%になっている。
クーラー「DEEPCOOL GAMER STORM ASSASSIN III」
Deepcool公式サイト
グリス「ARCTIC MX-4」
ザワード公式サイト
CPU「Core i7-8086K プロセッサー」(殻割り無し)
インテル公式サイト
マザーボード「ASRock Z370 Extreme4」
ASRock公式サイト
VGAカード「ASUS ROG-STRIX-RTX2080-O8G-GAMING」
ASUS公式サイト
メモリ「CORSAIR DDR4-2666MHz VENGEANCE LPX Series 8GB×2枚」
リンクスインターナショナル公式サイト
電源「Seasonic PRIME Ultraシリーズ 850W」
オウルテック公式サイト
冷却性能検証 定格クロック
まずはCPUを定格クロックで動作して検証する。CINEBENCH R15を5連続実行し、HWMonitorというソフトで温度を測定した結果が以下のスクショ。
ベンチ中のパッケージ温度は58~60℃辺りを維持していた。定格動作のCore i7-8086Kは虎徹 Mark IIでも余裕で冷却が追いつくので、GAMER STORM ASSASSIN IIIではオーバースペックのようだ。CINEBENCH R15より重いソフトでも、冷却性能に関しては余裕だろう。
というか、この辺りの温度だとGAMER STORM ASSASSIN IIIだろうが虎徹 Mark IIだろうが、クーラーの性能で差はあまり出ないんだよね。60℃以下の温度だと正直参考にならない。虎徹 Mark IIに入れ替えてみても、定格だと65℃辺りだった。ケースに組み込んだ状態でも、余程の窒息ケースでも無い限りCore i7-8086Kの定格なら余裕で常用可能。管理人は実際に半年ほどCore i7-8086Kを虎徹 Mark IIで常用していた。Core i7-8700Kでも同じく余裕。
冷却性能検証 オーバークロック
次に、動作周波数を全コア5.0GHz(倍率50、ベースクロック100MHz)コア電圧1.26V、オーバークロックした状態で検証してみる。
ベンチ中は75~78℃辺りを維持していた。これだけ冷やせるのであれば5.0GHzでの常用は余裕だろう。殻割りして液体金属化すれば5.3GHz辺りも狙えそう。
ちなみに、虎徹 Mark IIに入れ替えるとこうなる。
う~ん、なかなか苦しい状態。殻割りしてればもっと下がると思うが、CINEBENCH R15はベンチマークの中でも軽い方なので、これより負荷のかかるソフトだともっと上がる。90℃以上になると壊れるリスクが高まるので、この状態での常用は厳しい気がする。重いソフトは使わないという人なら、これでも問題ないだろうが。
コア電圧1.30Vにすると余裕で90℃を超えるので、CPUの個体差によっては5.0GHzのCore i7-8086Kを虎徹 Mark IIで常用するのはおすすめしない。電圧をauto設定だと、まず常用は不可能だろう。負荷かかると1.34Vとか行くので爆熱になる。というか壊れそう。
虎徹 Mark IIは、ミドルレンジCPUを静かに運用するためのクーラーだと感じた。
おまけの検証
やる必要は無いであろうが、無意味と分かっていても試してみたくなるのが自作erというもの。TDP65Wの「Core i5-8500」をGAMER STORM ASSASSIN IIIで検証してみた。負荷を少しでも高めるように内蔵GPUから映像出力している。
見よ!この冷却性能!なんと最高温度50℃!ミドルレンジCPUの冷却は虎徹 Mark IIで十分です。
まとめ
Core i7-8086Kを5.0GHzで常用可能なハイエンドクーラー「GAMER STORM ASSASSIN III」は期待を裏切らない性能を見せてくれた。コスパの面ではライバルであろう「Noctua NH-D15」や「CRYORIG R1 ULTIMATE」よりも優れていると感じる。メモリとのクリアランスの問題さえクリアすればクーラーの高さは低く抑えられるので、多くのミドルタワーケースに収まると思う。Noctuaの見た目に閉口していた人には、待望のクーラーだろう。